以前、リックに立ち去るように言われたキャロルは、一人で街の個人事務所らしき建物で過ごすようになった。ある日刑務所の方向に煙が上るのが見え、車を走らせると、そこはすでに破壊された施設と化していた。
現在、キャロルはダリルと共に白十字の車を追っていた。彼女たちの車はガス欠寸前であったが、追いかけている車が爆撃後のアトランタへ向かっていることに途中で気付いた。
街に入ると、追いかけていた車が停まり、警察官のような恰好をした男が1人降りてきた。男は何かを引きずったあと、車に戻り、再びどこかへ車を走らせた。ダリルたちの車はガス欠を起こしたため、そこから後を追うことが出来ず、朝までどこか安全な場所で過ごすことにした。
キャロルが選んだその場所は、虐待避難所と呼ばれる場所だった。夫のエドに虐待を受けていたキャロルは、ソフィアと共に何度かその場所を訪れたことがあるようだった。
翌朝、ダリルは車が中心街に向かっていたことを確認し、そちらへ向かう。ダウンタウンは、以前リックが戦車に逃げ込んだときのように、多くのウォーカーがいたため、それらの気を逸らせながら、一つの建物に侵入した二人。
建物の中にもウォーカーがいたが、比較的安全であったため、二人は難なく歩みを進めることができた。しかし、その二人を同じ建物から見る人影があった。
高いフロアに昇ったダリルたちは、窓から遠くに白十字の書かれたバンを見つける。
再び階下に降りる二人だったが、狭いドアを抜けるために武器を置いたところ、黒人の青年がそれを拾い上げて銃口を彼らに向ける。男はノアだった。ノアは彼らから武器だけ奪い、姿を消す。持っていた拳銃でノアを狙うキャロルだったが、ダリルはその腕をはたいて狙いを外させる。
ノアの後を追う二人。キャロルは仲間を生かすためであれば、ほかの犠牲は仕方がないという考えになっているようだった。一方、ダリルはその考えを受け入れることができなかった。
建物の外に出て、先ほど見つけた白十字のバンの元へ歩いて来たが、それは橋の欄干を突き破って、車体の半分ほどを外に突き出していた。それでも中に入って遺留品を調べる二人。中には担架があり、そこには病院名が書かれていた。
しかし、そうこうするうちにバンは多数のウォーカーに囲まれてしまう。二人はバンに閉じこもり、シートベルトをすると、車ごと10mほど下の地面に落ちることを選択する。
車は無事に着地するものの、キャロルは少なからず体を痛めてしまう。キャロルの肩を抱え、一旦その場を離れるダリルだった。キャロルの具合を見てみると、肩付近にしっかりとシートベルトのアザが残っており、落下の衝撃の大きさを物語っていた。
付近のビルに再び昇り外を見ると、先ほどの担架に書かれていた病院を視界にとらえることができた。そこで、しばらく様子を見ることにした。
外を見張りながら、キャロルは夫が死に刑務所で過ごすうちに、自分がこうあるべきと思う姿に変われたと心情を告白する。
そのとき、建物の中で先頭の気配がする。足を運ぶと、ノアだった。本棚で何かをふさごうとしていたノアに体当たりし、本棚ごと倒すダリル。ノアは本棚の下敷きになり、身動きが取れなくなる。そのままノアを見捨てようとするダリルに、キャロルは救いの手を差し伸べることを訴える。
ノアは先ほどの銃声を聞いて、病院の連中が追ってくると言って逃げようとする。それを聞き、金髪の女の子を知らないかと問うダリル。ノアはべスを知っているのかと尋ねる。
そのとき、地上に車がつけられたため、三人は脱出を図る。しかし、キャロルが先行して外に出たときに、車がやってきて彼女はひかれてしまう。助けに出ようとするダリルだったが、ノアが止め、彼らには医療機器や医者がいるから心配ないと伝える。
二人はキャロルが運ばれていったのを見届け、大型トラックを調達して、キャロルとべスの二人を救うため、病院へと向かうのだった。