リック、ダリル、ハーシェルの三人は廃工場の一角のようなところへ車でやってきた。ハーシェルに車を守らせ、奥へと進んで行くリックとダリル。やがて一つの小屋の中に入ると、暗がりからガバナーが姿を現した。そして彼は「ゆっくり話そう」と言った。
ガバナーは腰に巻いた武器のベルトを外し、冷静に話そうと言う。リックも一応従い、彼に向けていた拳銃を下ろす。ガバナーはテーブルに腰掛け、リックにも着席を促す。しかし、そのテーブルの底には拳銃が貼付けてあった。
やがてアンドレア、ミルトン、ガバナーの戦闘部隊長であるマルティネス達が乗った車が小屋に近づいてくる。警戒してボウガンを構えるダリルだったが、車から降りたアンドレアにガバナーが先に来ていると伝える。アンドレアは驚き、小屋の中に入って行く。
刑務所ではメンバー達が新たに入手した銃器の配備をしていた。メルルは大人しく待機しているよりもガバナーを襲いに行くべきだと訴えるが、メンバー達はリックに命じられた通り待機を決める。
リックはガバナーに川の東西で住み分けることを提案するが、ガバナーはリック達の降伏以外は受け入れるつもりはないようだった。ついにはアンドレアをその場から追い出してしまう。
リーダー同士の会話は交渉とは言えなかった。敵意むき出しのリックと、悪意の固まりのガバナー。ガバナーは持って来たウイスキーを飲もうとリックを誘う。
外で待つメンバーにウォーカーの声が聞こえる。いがみ合いながらも手際よくウォーカーを屠るダリルとマルティネス。互いに相手の実力を認め、個人的な対立感情は取り除かれたように見られた。
また、ハーティスとミルトンの二人もまた穏やかに会話をできる状態だった。人々を救うためにデータを集めているというミルトンは、ハーティスが噛まれた箇所からどの程度離れたところで脚を切断して助かったのか傷口を見たいと言う。ハーティスはその要望をはねつけるそぶりを見せたが、それはジョークの一環で、二人は互いに笑い合った。
ガバナーは昔話を始めていた。世界がこのようになる前につまらない上司の元で仕事をしていたこと、事故で妻を失ってしまったこと。
アンドレアは心が揺れていた。恥ずかしめを受けたマギーの父であるハーシェルから、やさしく戻って来ても良い、その代わりにガバナーの元には戻れないと言われた。
ガバナーはこれ以上の争いは望まないと言い、取引を持ちかけた。彼は潰された右目の眼帯を取り、ミショーンをの身柄を渡せば刑務所のメンバーの安全は保証すると言った。
刑務所のメンバー達の間でも様々なやりとりが行われていた。メルルはガバナーを襲いに行こうとミショーンを誘うが断られ、グレンとマギーは拉致後の不仲を解消して以前のような関係に戻る事が出来た。
ガバナーはリックに決断を迫り、二日後の正午に同じ場所で待ち合わせる約束をした。そして彼はそのまま小屋を出て行き、車に乗り込む。アンドレアはしばらく迷ったように視線をさまよわせたが、結局ガバナーと同じ車へと戻った。ここにリーダー同士の交渉は一旦幕を閉じた。
町に戻ったガバナーは周囲に指示を出し、今日の会合の場の周囲に狙撃兵を置くように言った。ミショーンを連れて来たら、彼女以外の連中を皆殺しにするもくろみだった。それを聞いたミルトンは「殺戮だ」とガバナーに異論を伝えるが、ガバナーは聞く耳を持たなかった。
リックは刑務所に戻り、メンバー達に交渉の結果をこう伝えた。ガバナーは刑務所を欲しがり、そのために自分たちを皆殺しにする気だと。そして最後に「戦争だ」と言ってその場を離れた。
一人屋外に佇むリックの元へ、ハーシェルが杖をつきながらやって来て、みんなの意見を報告した。メルルとミショーンは先制攻撃、キャロルと自分は刑務所を離れる、という意見だが、みんな一丸となって決まった方向に動く事を誓うと言う。
リックはハーシェルに対してガバナーとの話し合いの真実を告げた。ミショーンを渡せば他のメンバーの命は助かるかもしれないという可能性。しかし、リックはそれを信じられず、皆殺しにあう可能性に怯えているとも。
迷うリックはハーシェルに自分を止めて欲しいとすがる。しかし、ハーシェルは無言で彼の話を聞くだけだった。