髪の伸びたウォルターが廃家の前で車を止める。トランクから工具を取り出し、屋内に入るウォルター。壁には『ハイゼンベルク』と落書きがあった。裏庭のプールは水が抜かれ、少年達がスケートボード用のコースとして利用していた。
ウォルターはベッドルームに入り、以前にコンセントの裏側に隠したリシン入りの小さな筒を回収した。表に出て車に乗り込もうとすると、隣人が買い物袋を持ったまま静止していた。「やあキャロル」とウォルターが声をかけると彼女は買い物袋を取り落とした。
時は現在に戻る。ハンクは青ざめた顔でトイレから出てきた。手には例の本があった。キッチンでカバンの中に本をしまう。
ハンクはプールサイドに戻り、腹痛があるので家に戻りたいと伝え、その場を離れる。帰宅中の車の中、機嫌よく話しかけるマリーの声は耳に入ってこなかった。やがて世界の音も耳に入ってこなくなり、めまいを伴い始める。
ハンクの車は一軒家の庭に乗り上げてしまう。車外に飛び出たハンクは息が荒く、マリーは家主に救急車を呼んでくれと叫んだ。
病院から帰宅したハンクはウォルターの本とゲイルの証拠品の本の字を見比べるのだった。
ウォルターは洗車場の仕事を手伝っていた。そこに客を装ったリディアがやってくる。ウォルターが辞めてから商品の純度が68%まで落ちているという。多少品質が下がることは想定していたが、この結果は想定外だったので、ウォルターに少しだけ戻ってきて指導して欲しいと頼みに来たのだった。
しかし、ウォルターはきっぱりと話を断る。スカイラーはウォルターから、リディアが前の仕事仲間だと聞き、彼女にもう二度と来るなと伝える。
ハンクはオフィスに向かわず、部下にブルー・メス関連の証拠品をすべて自宅に持ち込ませた。証拠品を一つ一つ開き、丁寧にかつ全体的に俯瞰するハンク。
今思えば最初に工場からメチルアミンが盗まれたときの監視カメラの映像も、トゥコのいとこ2人組が祠に備えたハイゼンベルクの似顔絵もウォルターに見えてくる。
ジェシーは2つのスポーツバッグ一杯の金をソウルのオフィスに持ち込んだ。ひとつはマイクの孫娘に、ひとつはメチルアミンを列車から盗んだ際に殺してしまった子の親に渡してほしいという。金額はそれぞれ250万ドルずつだった。
ジェシーはそれをマイクの望みだと言うが、ソウルは彼に「マイクと連絡をとっているのか?」と動揺して尋ねる。
ジェシーが「いいからやれ」とだけ言ってオフィスを去ると、ソウルはウォルターに相談の電話をかけた。ウォルターは彼に何とかするから何もするなと言った。
ウォルターはソウルのオフィスからバッグを回収し、ジェシーの家を訪れた。金の処分方法を考え直すように言うウォルター。自分もメスの製造から足を洗ったことを告げ、互いに平凡な毎日を続けるためにも金を他人に渡すなと言う。
しかし、ジェシーはマイクの仲間の囚人が全員殺されたことから、マイクもウォルターに殺されてしまったのだと思ったので、彼の孫娘に金を渡そうとしたことを告げる。
ウォルターは自分は彼を殺していないし、自分で何とかできる人物なので大丈夫だといい続ける。ジェシーは表面上ウォルターの言葉を信じたそぶりを見せるが、その目は変わっていなかった。
ウォルターは夕食の最中に吐き気を催し、トイレに駆け込んだ。便器に向かって膝を付き、嘔吐をする最中、トイレにおいてあった「草の葉」がなくなっていることに気づく。
夜にベッドルームの隅々まで探しても本が見当たらなかった。その時、スカイラーからハンクが胃腸炎で会社にも行っていないと聞いてふと思い当たる。玄関を出て自分の車のヘリ付近を丁寧に探ると、そこにはGPSトラッカーが付いていた。
その頃、自暴自棄気味のジェシーはスポーツバッグの現金を見ず知らずの家の庭の前に投げ込んで回っていた。
ハンクは今日も部下に自宅のガレージへ資料を持ち込ませていた。そこにウォルターがやってきたので、彼は資料を慌てて隠す。
ウォルターは一通りハンクの体調を気遣う会話をし、その後GPSトラッカーが付いていたことを問う。ハンクはガレージのシャッターをリモコンで下した後、突然ウォルターを殴る。
ウォルターがハイゼンベルクだったことを見破ったと怒りをあらわにするハンクだったが、ウォルターは自分はガンが再発し、余命半年だろうから、自分を逮捕して家族を路頭に迷わせるよりも、自分の死を待てと説得する。