夜、タイリースとミカが眠りについている中、キャロルとリジ―が会話している。リジ―は刑務所が襲われた際に、タイリースを守るために人間を撃ってしまったことを告白するが、キャロルはそれを許す。見張りをするキャロルを手伝いたいというリジ―だったが、キャロルは彼女を根に行かせる。
翌朝、キャロルは線路沿いでタイリースの腕の治療を行っていた。子供たち二人が少し離れているところにいたので、キャロルはリジ―についての不安をタイリースに打ち明ける。リジ―はウォーカーが「少し違うだけ」と言って恐れていないというのだ。
四人は線路沿いを歩き始める。途中、何かが燃える臭いを嗅ぎつけるキャロルとタイリースだったが、気にせず水を探し始める。キャロルとミカが水を探している間に、タイリースとリジ―は木陰で休んでいた。
そのとき、遠くからウォーカーが現れる。しかし、そのウォーカーは四肢が十分ではなく、線路に足を取られて転んだあと、起きれなくなる。とどめを刺そうとするタイリースだったが、リジ―はこのウォーカーは殺す必要ないと言って止める。
キャロルは水を探しながら、たとえ相手が人間であろうと、殺されそうになったら先に殺すようにミカに教える。しかし、ミカはこのような世界になる前は多くの人が良い人だったはずなので、自分の身が危なかったとしても人殺しは嫌だという。そのとき、二人は森の中に住宅を見つける。
タイリースたちと合流し、住宅に戻ってきたキャロルたち。比較的近くに煙が上がっているのが見え、それがにおいの元だと理解する。
キャロルとタイリースは少女たちを外に待たせて住宅の中を探索する。外で待つ姉妹の前に、住宅の別の扉からウォーカーが現れる。迫るウォーカー。リジ―はジュディスを抱いたまま身動きが取れない。
しかし、ミカが銃を構えウォーカーを撃ったことで撃退に成功する。銃声を聞きつけたキャロルとタイリースが外に飛び出してくるが、危険は去ったあとだった。だが、リジ―は立ちすくみ動揺を隠せないでいた。
夜は住宅の中でクルミを食べてくつろいだ四人。朝になり、キャロルがヤカンを火にかけながらふと外を見ると、なんとリジ―がウォーカーと戯れるように走り回っていた。慌てて外に出たキャロルは、リジ―が止めようとするのを振り払ってウォーカーを刺し殺す。
リジ―を叱るキャロルだったが、リジ―は逆に友達を殺したと言ってキャロルに逆上する。誰も傷つけようとしていなかった友達を殺した、とキャロルを責め立て泣き崩れるリジ―。キャロルは彼女を恐れるような目で見つめるのだった。
キャロルはミカを連れて食料とするために鹿を狩りに出た。ミカにライフル銃で鹿を狙わせるキャロル。しかし、ミカは生き物を殺せないと言って銃を下す。キャロルは彼女に生きる力をつけて欲しかったが、今は彼女のしたいようにさせるのだった。
リジ―は線路沿いに戻り、倒れこんでいたウォーカーに生きたネズミを与えていた。そこに彼女を探していたミカが現れ、その行為をやめるように言う。誰にも自分の見ている世界を理解してもらえないリジ―はいっそのこと自分が変わってしまいたいと言って、ウォーカーに手を伸ばす。
そのとき、線路わきから黒焦げになったウォーカーの群れが現れる。煙を上げていたのはこのウォーカーたちを焼いていた場所なのだろう。群れから逃げて住宅に戻る二人。悲鳴を聞きつけてキャロルたちも駆け寄り、合流した後、それぞれが銃を手に持ちウォーカーを撃退した。
夜、リジ―はキャロルに対し、ウォーカーを撃ったことへの悔恨の念を伝える。キャロルは今の世で生き延びるためには残酷なことをしなければならないこともあると言って、彼女を励ます。
キャロルとタイリースは外に出て鹿を探しながら話をしていた。終着駅に向かうよりも、この場で生活をすることを考え始める。水も木の実も、野生の動物もいるこの地なら、とりあえず生きていくには困らないはずなのだ。
心安らかにキャロルとタイリースが住宅にもどると、庭に血濡れのナイフを持ったリジ―がたたずんでいた。彼女のそばには腹から血を流して倒れているミカの姿があった。リジ―は「頭を刺してないから戻ってくる」と言ってほほ笑む。そばにはレジャーシートの上にジュディスが置かれており、彼女も刺し殺そうとしていたことがうかがえる。
キャロルとタイリースは身動きが取れなかったが、ミカに手を差し伸べようとするキャロルに対してリジ―は銃を向けた。そして、彼女が転化するのを待てと言う。キャロルは待つことを約束して、リジ―が自ら銃を渡すように説得する。リジ―は人の生死以外のことは非常に素直で、銃も大人しく渡した。
続けて、家の中に入ってミカが転化するのを待とうと提案するキャロル。タイリースはジュディスを抱え上げ、リジ―を連れて家の中へ入っていく。キャロルはその場に残り、ナイフを構えた。
タイリースはリジ―に食事を与え、部屋を片付けたこと、部屋に箱に入った大量のネズミがおり、彼女がウォーカーに餌として与えていたことをキャロルに報告した。それを聞いたキャロルは、リジ―が他人とは暮らせないことを認識し、二人で出ていくと告げる。
キャロルはミカが戻ってきたときのために花を摘みに行こうと言ってリジ―を連れ出した。悲しそうな表情のキャロルが、銃を向けた自分に対して怒っているのだと考えたリジ―は、銃を向けたことを謝り、野花に目を向けて泣き始める。
改めて彼女の感性が他人と大きくズレていることに気付かされたキャロルは、自分に背を向けて涙を流すリジ―に銃を向け、一発の銃弾を放った。
夜、キャロルは拳銃をタイリースのそばに置きつつ、タイリースの彼女であるカレンを殺したのは自分だと告白する。タイリースは彼女が苦しんでいなかったかと尋ね、銃を手に取ろうとする。しかし、復讐はしないが、彼女を殺したという事実はいつまでも胸に刻んで生きて欲しいと言った。
そして二人はこの悲しみの地を離れることを決意する。